書は言を尽くさず、

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『翳りゆく時間』

浅田次郎選の短編アンソロジー。著者は浅田次郎の他、江國香織北方謙三吉田修一阿刀田高山田詠美三島由紀夫
「五感」を刺激する想像力の喚起というコンセプトから集められた作品集。テーマに一貫性はあるようでなく、恋を描いたり漢を描いたり愛を描いたり死を描いたりと好き好きであるが、小説表現の巧者たちが集まっている印象である。
一番の目当てとしていた吉田修一の作品は、非常に印象的な比喩を用いており面白いが、この作品群の中では浮いた印象がある。