書は言を尽くさず、

本読んだりしています

2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

歌野晶午 『密室殺人ゲーム王手飛車取り』

歌野晶午が講談社ノベルスに帰ってきた、というわけで、懐かしい新本格をいまどきの設定(画像つきチャットを駆使した推理ゲーム)でやってのけている。密室・アリバイなどなど新本格染みたキーワードが幾つも盛り込まれており、本格ファンは垂涎かと。落とし…

「100s LIVE TOUR 2007百来来!!!!!!」最終特別公演「今一度音志を洗濯したく候」

行ってきましたよ両国国技館。2階でやや遠かったが、正面席だったしアリーナの豆粒さに比べれば。 セットリストで意外だったのは「セブンスター」「永遠なるもの」。これら2曲と「あの荒野に花束を」を聴けてよかった。感服。

恒川光太郎 『雷の季節の終わりに』

地図にない土地「穏」。そこと現実世界の境界にあたる墓町。 複数の視点を織り交ぜ、時折現実世界をも描き、それぞれの世界のコントラストを打ち出す。ホラー作家として重要な「雰囲気作りの巧さ」は、2作目にして既に堂に入っている。感服した。 終わり際の…

北山猛邦 『少年検閲官』

書物が失われた世界で起こる連続殺人。ファンタジー風の設定は著者の得意分野である。 作品世界での非常識・不条理を、現実世界での常識・条理で解決する様が興味深い。この手法、読者に対してはフェアなのだろう。そして、「現実世界での条理」による物理ト…

『ピアノの森』

ピアノがテーマで、「強烈な個性」タイプの主人公。筋としては王道で、2時間弱の尺でうまくまとめて、さらに続きを期待させるようなつくり。原作は未読だけど、恐らく映画では舌足らずになってしまっている部分がうまく描かれているのだろう。近いうちに読も…

青山景 『SWWEEET』

思春期的な不安定さと自省が乱発する、ドス黒く暴力染みて生々しい筋書き。読後感はまぎれもなく青春漫画である。 漫画版『ピコーン!』と同じく、ヒロインについては相当気合を入れてエロカワイく描かれている。 久しぶりに注目な漫画家があらわれました。

井上雄彦 『バガボンド』26

画力に惚れる巻か。 それにしても「与一」は誤植だったのか・・・