書は言を尽くさず、

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『推理の時間です』

推理の時間です
メフィストリーダーズクラブでの犯人当て・動機当て・犯行方法当て企画の単行本化。出題者はミステリ作家が務め、法月綸太郎を人選含めたリーダーとして、方丈貴恵、我孫子武丸田中啓文北山猛邦、伊吹亜門の6名が参加。
前述の6人が出題する短編が問題編と解答編に分かれ、更に推理編として各作品への推理を他の出題者が披露する構成。そして解答編は袋綴じにされた「密室本」仕様という装丁面での拘りもあり。
ミステリ読みながら真相を当てることを好まない層としては(むしろこの真相でありませんようにと思いながら読む)、あまり大好物というカテゴリではなく、またフーダニットとハウダニットはともかくホワイダニットについては描写の有無と匙加減次第の面が強過ぎて真面目に取り組む気も起きづらい部分がある。
という風に文句も言いつつも、問題編と解答編は通常のミステリで用意されるものだが、他者からの(特にプロからの)推理編には稀少性があり面白い。推理編にも各作家の個性が出るものだなと。
また、個人的に初めて読む作家も多く、読書の幅を定める切っ掛けになったとは思う。
方丈貴恵は何らか読んでみようと考えた。