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早坂吝 『しおかぜ市一家殺害事件 あるいは迷宮牢の殺人』

しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人
ジャーロ』連載作品の単行本化。
ある一家の殺人事件と、迷宮牢という閉鎖空間でのデスゲームが並行して描かれる形式。デスゲーム自体の謎もさることながら、二つの筋がどのようにリンクするかという点も物語を牽引する要素となる。
最終章の畳み掛けと伏線回収は流石というもの。機械的にミステリに使用できるパーツを散りばめて淡々と拾いに掛かるマシーンのような作風、やはり面白い。