「日経パソコン」連載エッセイを収録。
博士と助手の会話形式エッセイ。自転車は走っている時なぜ倒れないか、鏡はなぜ左右だけ反対に映すのか等々、森博嗣のエッセイの中でもかなり科学寄りの内容となっている。ただ、節々に見られる「考え方」はやはり森博嗣。
会話形式のため非常に読み易い。また、一回（一質問）につき四ページ程度のため区切りも付けやすい。飽きさせないように森博嗣お得意のユーモアも小説より多めに含ませてある。
というわけで、気軽に手を伸ばすには最適な作品かもしれない。科学的な内容を理解するには結構頭を回転させる必要があるが……。
なお、煮詰まる等の日本語の乱れやボトルシップの作り方などは、他の森博嗣作品でも見たことがあるので、多少は内容の使いまわしがあると思う。
