書は言を尽くさず、

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森博嗣 『つぼやきのテリーヌ』

つぼやきのテリーヌ The cream of the notes 2 (講談社文庫)
森博嗣初の文庫書き下ろし。
森博嗣が思いついたことに関する100個のエッセイ集。
どのエッセイも見開き2ページで終了する。2ページで語り尽くせないような題材でも、あっさり流したり、さらっと核心を衝いたり、ウィットな表現で隠したりしながら、きっちり幕を閉ざす。
世の中の人間の大多数が考えていることを把握しているからこそ、自分の考え方とのズレを価値あるもの(商業ベースで語り得るもの)として判断することができる。それも客観視というものだろうが、こういった能力がピカイチの著者が惜しみなく冴えを発揮させている。そうか、ももちは斬新か。
なお、実用書シリーズよりは、独特の笑いのセンス色が強い。