書は言を尽くさず、

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西尾維新 『非衛伝』

悲衛伝 (講談社ノベルス)
伝説シリーズ第eight作。
四国→世界と広がって来た舞台は更に宇宙に広がる。とはいえ、物語の殆どは人工衛星という閉鎖空間の中で展開する「交渉劇」。バトル要素は成りを潜め、それぞれの思惑を持ったキャラクターたちが舌戦なり腹芸なりを繰り広げる。西尾維新のキャラ造型や会話文、どでかいハッタリなどを存分に楽しめるという点ではシリーズ屈指かもしれない。
本シリーズもあと2作。四国にいるのは長過ぎたが、四国で得たモノが物語の展開に大きく寄与しているので、まぁいいのかなと思える。週刊連載でダラダラ感じる漫画を、コミックスで一気読みすると丁度良く感じるような、そうした結末を期待する。