書は言を尽くさず、

本読んだりしています

早瀬乱 『レテの支流』

レテの支流 (角川ホラー文庫)
はちゃめちゃな話やったわぁ。
第11回日本ホラー小説大賞長編賞・佳作。著者は後に『三年坂 火の夢』で第52回江戸川乱歩賞も受賞。
記憶消去というアイデアから内面的恐怖を描くホラーかと思いきや意外な方面への筋の傾きに驚いた。後半の強引な展開と整合性の苦しさを許せるか否かで評価が別れるだろう。個人的には、後半部分をもう少し丁寧に描いてくれればロジックの無理矢理さも目をつむれるのに、と感じた。