書は言を尽くさず、

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法月綸太郎 『怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関』

怪盗グリフィン対ラトウィッジ機関
怪盗グリフィンシリーズ続編。
前作『怪盗グリフィン、絶体絶命』は、ミステリーランドという子ども/大人両方に向けたレーベルで始まったものだが、本作は少し趣きが違う。有名な思考実験「シュレーディンガーの猫」を題材としたSF要素が盛り込まれる。怪盗もので、著者のSF作品『ノックス・マシン』をやるような違和感。求める娯楽との乖離に苦しむ読者は少なくなかろう。
あと、カタカナ慣れというものもある。翻訳物を読まない方は、更に苦しむと思う。
元妻とのやり取りだとか、楽しい部分はあっただけに残念。