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書は言を尽くさず、

本読んだりしています

伊坂幸太郎 『あるキング』

あるキング (徳間文庫)
とある天才野球選手に関する不思議なストーリー。
著者自ら「いつもの僕の小説と雰囲気の異なるもの」と語る本作。確かに、二人称小説形式や、「マクベス」を必要以上に意識した筋書き等で、他の作品とはかなり違った感触を覚えさせる。ただ、ギャンブラーの球団オーナーをはじめとした登場人物や、細かな文章表現等に、いつもの伊坂の作家性は散りばめられているのも確か。
終盤はあっさりと、落ちるところに落ち、妙な読後感を残す。伊坂幸太郎は変化球を投げたのだなぁ、とだけ何となく思う。