書は言を尽くさず、

本読んだりしています

森博嗣 『銀河不動産の超越』

うーん、えっと、なんか、言い間違えました。その、えっと、買う買わないという選択ではなくてですね、まあ、なんと申しますか……、あ、そうそう、借家みたいなもので、つまり、賃貸ですよ。借りることぐらいがせいぜいだと思うんです。買えませんよね。人の能力や人生や人柄って、取り出して自分のものにはできませんから

不動産仲介業者に勤める若者のサクセスストーリーの一種だが、サクセスストーリーだからと言ってよくある暑苦しい決意や苦難の展開などは見られない。森博嗣作品によく登場する淡白で達観したじじむさい人物が主人公で、いつも誰かに巻き込まれ、しかし大きな問題は起こらず、なんとなくうまくいく。
雑誌連載作品を一冊に集めた連作短編集形式で、何ら変わったことをしているわけでもないのだが、面白い。