2016-01-26 岩城裕明 『牛家』 book 第21回日本ホラー小説大賞佳作に、1編書き下ろしを追加。 表題作と書き下ろし「瓶人」いずれにも共通するのは、人の狂気を扱う点か。文体や壊れ方・見せ方・そのための設定等は大いに違うけれど、見せたいものは狂いによる「ズレ」なのであろう。 不快感に何かを紛れ込ませるような表題作よりも、作品としては分かりやすい「瓶人」が好き。ただ表題作の方が受賞作向きというような印象。 選評を読んでみたいが、電子版のためか、収録されていないのが残念。