書は言を尽くさず、

本読んだりしています

矢部嵩 『保健室登校』

保健室登校 (角川ホラー文庫)
連作短編集。
同じ学校を舞台とした複数の物語。
意図的に読み辛くしているとしか思えない会話文と、歌う場面を会話文として「歌」と表現するセンス等、相変わらずぶち抜けている。読み辛いがゆえに状況把握と感情移入を強いられる部分はあり、その上で1編め「クラス旅行」で起こる世界の反転には舌を巻いた。
ただ、慣れてくると面白みが薄れてしまう。もう1編か2編少ない方がいいかもしれない。