『ゾラ・一撃・さようなら』の続編。
シリーズ化はされていないが登場人物も時系列も地続きの正統続編。3作目も森は「なるべく早く書くつもり」とのこと。
森博嗣式ハードボイルドの解釈は、結果森博嗣の「気障」「天邪鬼」といったエッセンスを純粋培養したようなイメージとなる。ハードボイルドに必要な暴力、女、自己陶酔すべてが含まれているが、そこに知性を隠さずに塗すところが森博嗣なのだろう。とここまで書いたところで、何というか森博嗣の作品の結構な割合が上の要素を全て含んでいるのではないかとも思う。ハードボイルドと森博嗣の相性が良い、とも言える。