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森博嗣 『夢の叶え方を知っていますか?』

夢の叶え方を知っていますか? (朝日新書)
森博嗣実用書シリーズ。
今回のテーマは「夢」。大学助教授の身から小説家デビューし巨万の富を築き、大学と小説家から引退し、田舎で好きな工作に没頭する森博嗣。周囲からは「夢」を叶えた好例のように見られての執筆依頼だろうが、森博嗣本人は作家になって稼ぐことが「夢」ではなかった、という意外性をまず提示する。
一般的な・平均的な捉え方に疑問を提示し、言葉の定義をし、参考にならないとは付しつつ自分の考え方と経験を語る。森博嗣が実用書を書く際に割りと共通するスタイル。主張も過去の実用書著作に出てくるものとの重複がある(大学の仕事、小説家よ仕事、研究、工作、抽象論、子育て等)が、微妙にずらしながらテーマを中心に書くのが流石。
「「関門」というのは、人に奥を見せない機能がある。」というセンテンスが最も面白い。結婚、就職、出産、マイホーム購入、作家デビューなどがその文脈で語られる。
そして夢の叶え方は、とにかくやる。目標設定、前進、目標も含めた軌道修正。PDCAという用語は使われていないが似通っている。極めて単純な正論。実用書シリーズの中では、腑に落ちやすい方ではないか。