書は言を尽くさず、

本読んだりしています

中田永一 『私は存在が空気』

私は存在が空気 (祥伝社文庫)
雑誌等連載作品6編を収録。
イケてない思春期を送る男女の仄かで甘酸っぱい青春エピソード。いつもの「切なさの達人」著者の名人芸だが、この短編集では超能力・SF設定という要素が付け加わり、珍しい「中田永一」というイメージ。
特に印象に残るのはkindleでも販売された「ファイアスターター湯川さん」。喜びあり哀しみあり笑いありバトルありのボーイミーツガールで、決してバランスは良くないが、一編の中で様々な情況が観られる作品。