主人公たる女性は容姿端麗・スタイル抜群ながら、その性格と態度によりコミュニティの中心にはならない。その女性の結婚式が舞台となり、取り巻く人物らの述懐により女性の本質が描かれていくスタイル。白河登場人物らしい「捻くれ」を「真っ直ぐさ」という魅力として主張する論法。普段は成る程と腑に落ちるものがあるが、本作は牽強付会な印象が強い。相性だろうか。気持ちが解ると赦せるは別物であり、その壁を感じた。
なお、ストーリー面は白河三兎らしさに溢れている。個々のエピソードの解決と、大きな流れとしての落ち。その両方を押さえる様は流石というもの。