書は言を尽くさず、

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山白朝子 『死者のための音楽』

死者のための音楽 (角川文庫)
●●の別名義。『幽』連載作品に書下ろしを加えた7編の短編集。
どの作品も淡々とした冷徹な「怪談」の集まり。黒●●的なホラーに近い印象だが、江戸時代以前を舞台とした作品も多く見られ、より「怪談」に相応しいような設定を選んでいるように見える。
そんな中で異色の作品は「鳥とファフロッキーズ現象について」で、別名義での手際の良いミステリ作品を想像させる。

余談だが、ブックオフで最も有名な名義の棚にまとめて置かれていたりしてニヤリ。