リーマン+女子高生コンビシリーズ第6弾。
「本格ミステリ」「孤島」「オヤジギャグ」というキーワードは健在。そして、それらを構成するために必要最低限に絞られた地の文、不要な人物描写のカットなどが特徴的。一本筋の通った作家であることは間違いない。そして、こうした予備知識を頭に入れておけば、期待を大きく裏切られる作家ではない。
今回は、「一卵性双生児」というキーワードが追加となる。事象や動機としては酷い事件なのだが、あっさりと書かれるために凄惨さは伝わらない。結果、手軽に読めるミステリとして最適、というポジションに落ち着く。