書は言を尽くさず、

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宮ノ川顕 『化身』

化身
第16回日本ホラー小説大賞、大賞受賞作。
3編収録の短編集だが、三編三様の多彩さで、著者の器用さを感じる。
受賞作である表題作は、とにかく筆致に筆致を重ねて、荒唐無稽に対して描写による強引にして堂々とした裏付けを施した異作。なんじゃこりゃ感もどうしても残る。
「幸せという名のインコ」は、著者の略歴とのリンクを想像させ、ぞっとさせる作品。