書は言を尽くさず、

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『魍魎の匣』

京極夏彦京極堂シリーズ第二作の映画化。
予想以上に困った作品と言わざるを得ない。
コメディタッチとグロテスクな表現のアンマッチが、どうにもごった煮感を覚えさせる。
第一作は第一作で困ったホラー映画になっていたものの雰囲気は一貫しており物語のピークも明確なのだが、
本作は原作未読者にとっては時系列が前後する構成や、大幅なストーリーのカットのため解りづらい上に盛り上がり所も把握しづらく、
原作既読であっても展開の組み替えや、ストーリーの肝となる要素のカットによって京極夏彦特有の面白みが消えてしまっており、楽しむべきポイントを探すのが難しいエンターテインメントになってしまっている。
しかし篠原涼子東京事変は良かった。