2006-05-06 中井拓志 『quarter mo@n クォータームーン』 book インターネットやチャット、閉鎖コミュニティ等の描写は特に違和感を覚えることなく読めた。この点だけでも秀逸であり、プロットの運び方も丁寧なのだが、起伏が少ないわりに分量は多いため、やや冗長に思える。 となると、その冗長さをカバーする全体的な「雰囲気」のようなものが重要になると思うのだが、自分は本書に漂う雰囲気について格別良さを感じられなかった。 なかなか好みが別れる作品ではないかと思う。