書は言を尽くさず、

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中井拓志 『quarter mo@n クォータームーン』

quarter mo@n(クォータームーン) (角川ホラー文庫)
インターネットやチャット、閉鎖コミュニティ等の描写は特に違和感を覚えることなく読めた。この点だけでも秀逸であり、プロットの運び方も丁寧なのだが、起伏が少ないわりに分量は多いため、やや冗長に思える。
となると、その冗長さをカバーする全体的な「雰囲気」のようなものが重要になると思うのだが、自分は本書に漂う雰囲気について格別良さを感じられなかった。
なかなか好みが別れる作品ではないかと思う。