書は言を尽くさず、

本読んだりしています

友桐夏 『白い花の舞い散る時間』

白い花の舞い散る時間 (コバルト文庫)
WEB上でいろいろな声を聞いて読んでみた。
こういう風に、WEB上の評判だけで本を手に取るようになったのは去年からですかね。
なんとなく好評、というかとんでもない評判を耳にして読んでみた。

これはなかなか人に推薦しづらい。推薦した時点でこの作品の面白みというものは半減してしまうのではないか。何せこのレーベルの小説を敢えて読み、人に薦めること自体が自分にとってはイレギュラーなものなので。
困った点は、最も魅力的で賞賛に値する点について、形容することが躊躇われる(=ネタバレになる)ことである。「リリカル・ミステリー」という副題を真っ向から受け止めて消化しつつも打ち返している点、そしてコバルト文庫というレーベルでその荒業をやってのけた点が素晴らしい。……素晴らしいのか?