書は言を尽くさず、

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森博嗣 『τになるまで待って』

τになるまで待って (講談社ノベルス)

そういった、何故そうしたのか、という理由に立ち入ると、最初から数々の可能性が否定されてしまうことになるんじゃないかな。そうじゃなくて、物理的にどんな方法が現実にありうるのか、をまず問うべきだよ。理由というのは人間の気持ちの問題であって、そんな心理まで考慮していたら、結局は論理に曖昧性を持ち込むだけであって、目標が霞んじゃうと思う

これぞ森クオリティ。
Gシリーズ3作目。超能力の種明かしも密室トリックも新本格チックな既視感があって微笑ましかった。そこ以外の点は前2作と大差ない淡白な感じなので、自ずとGシリーズ中では評価が高くなる。