書は言を尽くさず、

本読んだりしています

2007-11-24から1日間の記事一覧

『7月24日通りのクリスマス』

吉田修一の原作はあくまで原作として、暗黒面に蓋をかぶせる・父親の店や海原さんの年齢等の設定の一部変更など巧くアレンジして、ポピュラー方面に膨らませた感じである。YOUや劇団ひとりの存在感はなんだかんだででかい。面白いは面白いが、吉田修一でなく…

桜庭一樹 『少女には向かない職業』

ミステリフロンティアとして配本された本作だが、ミステリ色は薄めであり、「少女」の思春期における情動に視点をあて、中学校での生活・さびれた地元・淡い恋・殺人等々のイベントを通して深掘りしていく。 生々しくどろどろと痛々しい思春期小説は幾つも読…