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西尾維新 暁月あきら 『小説版 めだかボックス ジュブナイル』

めだかボックス ジュブナイル 小説版 (JUMP j BOOKS)
週刊少年ジャンプに連載していた『めだかボックス』のノベライズ外伝。めだか、善吉、阿久根、球磨川らの中学時代を描く。
著者自らが原作を務めた作品のノベライズなわけで原作漫画への理解や補完関係等、親和性は極めて高い。加えて語り手が主人公のめだかで、箱庭中学の生徒会長を務めている球磨川と対峙する場面を描くのだから、原作ファンであればすんなり導入できるだろう。
ただ、既存キャラとの中学時代のエピソード全てを描くというわけではなく、ピンポイントに小説オリジナルキャラとの勝負を描くのみだから、肩透かし感もややあり。
原作が終わったのも数年前なので中学時代がどれ程描写されていたか忘れてしまったが、一度時系列で整理した上で描いても良いのでは、と思ってしまう。ただ、西尾維新は箔をつけるために使用済のエピソードを掘り下げることはあまりしないだろうな、とも想像する。