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澤村伊智 『ぼぎわんが、来る』

ぼぎわんが、来る
日本ホラー小説大賞受賞作。
「ぼぎわん」なる異形の来訪とそれに抗う家族ら。3つの視点人物による章立てによる物語の牽引力、恐怖に紐付く心理描写と過去の背景、異形にかかる伝承の「それらしさ」など、一つ一つがそつなくこなされており、新人離れした実力があるのは確か。「ぼぎわん」とのラストバトルはまさに大賞らしいクライマックス。纏まりのある作品だが、飛び抜け感は特になかった。次回作を読むか否か。