書は言を尽くさず、

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貫井徳郎 『乱反射』

乱反射 (朝日文庫)
何人かの登場人物の、何ということはないありふれた日常が並行して描かれていく。そうした序盤は少し退屈。
しかし物語はいつまでも平行線ではなく、少しずつ繋がりながら中盤急速にカタストロフに向かう。そこから先はリーダビリティが一気に上昇する。
 -44章から始まりカウントアップしていく章立てと、それにリンクする物語の様相。プロット・物語構造への拘りは、何とも貫井徳郎らしい。