書は言を尽くさず、

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古川日出男 『サマーバケーションEP』

サマーバケーションEP (角川文庫)
狙って夏休みに読み出して、休み明けの平日に読了。
古川日出男は今回、川に注目。
井の頭公園より始まる神田川の最上流より、河口に向けて旅する一団を描く。
視点人物の性格によるものか、他の古川作品に比べ文体は落ち着きがあり、リーダビリティは高め。しかし、感覚的かつどこか論理的な物言いは健在。
夏の暑さの中に吹き込むような清涼さを残す読後感である。