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三津田信三 『首無の如き祟るもの』

首無の如き祟るもの (講談社文庫)
刀城言耶シリーズ長編。
奥多摩の旧家に伝わる伝承と祟りとを下敷きに起こる惨禍。作中作。現場不在証明。密室。不可能犯罪。
ミステリとホラーの融合シリーズと言われているが、幻想的な謎と論理的な解決はまさに本格推理。雰囲気づくりとしてのホラー要素も堂に入ったもの。出現する様々な謎が、解決される問題と舞台設定である不思議に、きちんと切り分けられている。傑作。