書は言を尽くさず、

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伊坂幸太郎 『魔王』

「私を信用するな。よく、考えろ。そして、選択しろ」

政治、憲法など伊坂幸太郎には一見無縁と思える題材が中心に据えられた作品。そのアプローチの仕方は、「国」単位を意識するような背伸びしたものでなく、伊坂節とも言えるあくまで「個」「民」からの展開であり、好感は持てる。
新境地とは言い切れないかもしれないが、伊坂作品としては異色作だと思える。