書は言を尽くさず、

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浦賀和宏 『堕ちた天使と金色の悪魔』

松浦純菜シリーズ第7作。
まだまだ伏線消化の一段階の様子。
この松浦シリーズは青春の一部を切り出したような内容なのだけど、「青春小説」という形容がどうもそぐわない。もっと妥当な表現として「思春期小説」なのかなぁ、と本書の「朝まで生テレビ」部分を読みながら思った。
同著者の安藤直樹シリーズも「思春期小説」なのだけど、痛々しさの表現の仕方が明らかに違う。安藤シリーズは気取りからくる子どもっぽさが目立つが、松浦シリーズは居直ったようにあからさまな痛さを前面に出してくる。やっぱり、後者の方があざとく見えて、あまり好きではない。