書は言を尽くさず、

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恒川光太郎 『雷の季節の終わりに』

地図にない土地「穏」。そこと現実世界の境界にあたる墓町。
複数の視点を織り交ぜ、時折現実世界をも描き、それぞれの世界のコントラストを打ち出す。ホラー作家として重要な「雰囲気作りの巧さ」は、2作目にして既に堂に入っている。感服した。
終わり際のあっさりさも特長の一つか。