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小林泰三 『忌憶』

祥伝社文庫として刊行された『奇憶』に書き下ろし2編を加えた、ホラー連作短編集。
登場人物と「記憶」をテーマとして扱うあたりに3編の関連性が見られる。
「奇憶」の感想はこちら
「器憶」もダメ人間の描き方とラストの落とし込みが「奇憶」同様、非常に著者らしい。
「垝憶」は前向性健忘症の人物を語り手とした、3編でもっともミステリらしさの漂う作品。