書は言を尽くさず、

本読んだりしています

森博嗣 『大学の話をしましょうか』

大学の話をしましょうか―最高学府のデバイスとポテンシャル (中公新書ラクレ)
社会人の立場で読んで正解だったのかもね。

大学のときは全然勉強をしなくても、三十代、四十代になったとき、ああ、あのとき勉強をしていたら良かったな、今からでもできるかしら、と考えられる、それだけでも、大学の価値はあると思います。大学に行っていなければ、それこそ、学問なんて雲の上のもの、まったく自分には無縁のものだと思い込んでしまうでしょうからね。

ただ、この文を引用するには自分は少し若いのかもしれない。
著者の大学論・研究者論などは、今までの著作にて断片的に見られたものが多く、目新しさは特にない。しかし、著者は既に2005年3月に名古屋大学を退職しているためか、話は結構詳細で具体的になっているように思える。
また、レーベルの方向性のためか語り口は極めて真面目で、ユーモアはほとんどなし。