書は言を尽くさず、

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恩田陸 『木曜組曲』

過去に起きた女性作家の死について、その縁者である女性5人が意見を戦わせ真相へと迫っていく、という筋。過去を振り返るに伴い、登場人物それぞれの価値観が語られていく。特に「モノを書く」ことに対するスタンスの差が非常に面白かった。本書の読みどころはどんでん返しやロジックなどではなく、この「モノを書く」という概念についてだと思う。