書は言を尽くさず、

本読んだりしています

2010-10-09から1日間の記事一覧

吉田修一 佐内正史 『うりずん』

佐内正史が風景写真を撮り、吉田修一が写真からインスピレーションを得て小説を紡ぐ。各界の手練たちのコラボレーション。 こうした作品はバランス感覚が重要である。小説が写真の良さを殺してはいけない。ただ本作については、吉田修一は役割を十分果たして…

古川日出男 『ハル、ハル、ハル』

短編集。 古川節が濃い。登場人物の持つ「動く意志」や、視点人物の主観でしかない言語表現、それらすべてが古川節。本作を楽しめるかどうかは、この古川節を受け入れられるか否かに掛かっている。 収録3作のうちでは、表題作が最も強い印象を残す。行動の理…

古川日出男 『LOVE』

三島由紀夫賞受賞作。