書は言を尽くさず、

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森博嗣 『サイタ×サイタ』

サイタ×サイタ (講談社ノベルス)

「何階なんですか?」三階の手前で、小川が尋ねた。
「六階」と鷹知は答える。そして、さらに速度を上げて、上へ行ってしまった。
目的地がわかったので、小川は多少速度を緩めた。三階には、明るいナースステーションがあった。それを見て、彼女は深呼吸をした。後ろから来た真鍋が、小川にぶつかりそうになる。
「どうしたんですか?」真鍋がきいた。
「なんでもない。まだ半分」
「違いますよ、五分の二です。四十パーセント」

Xシリーズ第5作。

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